
ハーゲンポアズイユ流れって、何なのかしら?
その定理が成立するために、どんな条件があって、どんな式で表せられるの?
また、メリットってあるのかしら?
ハーゲンポアズイユに関するこのような疑問に答えていきます。
本記事の内容
・どんな条件で定理が成立するかを解説
・ハーゲンポアズイユの定理の公式を記載
それでは順にみていきましょう。
ハーゲンポアズイユは層流で円管の場合の厳密解
”ハーゲンポアズイユ” 何やらカッコいい名前ですが、こちらは ハーゲンさんとポアズイユさんが発見した式だそうです。
さて、この法則を適用するには次のような条件が必要です。
適用の為の条件
- 層流であること
- 円管内を流れる流体であること
この二つを満たすとき、ハーゲンポアズイユの法則が適用されます。
円管を流れる層流の流体
さて、具体的に、以下の図のように円管内を流れる層流の流体を考えます。

このとき、円管内を流れる流体の流量Qは次式で表されます。
\begin{eqnarray*}
Q=\frac{{\pi}a^{4}{\Delta}p}{8{\mu}L}
\end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*}
{\Delta}p=p1-p2
\end{eqnarray*}
よくネットなどで式を見ていると、半径(直径)を2乗するものと4乗するものがあります。
これは流量\(m^{3}/s\)を求める場合は4乗、流速(m/s)を求める場合には2乗となっています。
今回は流量\(m^{3}/s\)を求めていますので、半径aは4乗となっています。
どちらか一つ覚えておけば下のように計算することで流量、流速ともにわかります。
また、半径aを直径dで表す式もよくみられますので、ここでは直径にも直しておきます。
それでは流量から流速へ変換する式を示します。

この式は少し覚えづらいですが、導出方法も面倒ですので暗記してもらうと
良いと思います。
ハーゲンポアズイユの式の覚え方
試験などで、暗記しておかないといけないことがあると思います。
ここでは、各パラメータがどんな意味を持つかを考えることで、暗記の助けになればと思います。
ハーゲンポアズイユの式を紙に書いてみたけど、ちょっと自信がないというときは、どうしたら流量が大きくなるかをイメージしてください。
どうしたら流量が大きくなるか
・半径aは大きいほうが、流量は大きくなる ⇒ 分子
・圧力差ΔPは大きいほうが、流量は大きくなる ⇒ 分子
・動粘性係数νは小さいほうが、流量は大きくなる ⇒ 分母
・長さlは短いほうが、流量は大きくなる ⇒ 分母
という具合に覚えてもらって、あとの係数とか何乗とかゆうのは、すいません覚えてください。
ハーゲンポアズイユが載ってるわかりやすい参考書
以下では、僕が実際に使ってみて、入門書として最適だと感じた参考書を紹介します。
ハーゲンポアズイユはもちろん、流体力学全般についてわかりやすく解説していますので、一冊持っていて損はありません。
流体力学 JSMEシリーズ
日本機械学会が出版している流体力学の基礎的参考書です。
こんな方におすすめです。
✅大学でこれから流体力学を勉強する学生
✅仕事で流体力学の基礎の知識を得たい社会人
なぜかというと、この参考書は流体力学の基礎の習得を目指した本だからです。
JSMEシリーズはそう言った観点で書かれているので、他の分野でも読みやすいです。
また、実際の本の特徴としては
✅書き込みやすく、読みやすいA4サイズ
✅絵が豊富。1ページに1つは絵が挿入してある。
学問として難しい流体力学を、ビジュアル的にとらえられるように多くの絵があるので、理解の助けになります。

初めて流体力学を勉強しようと考えている方には、こちらの参考書がおすすめです。
今回は以上です。お役に立てば幸いです。